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サラの日記85(もうちょっと悪女になれば)

銀菓神暦2015年6月30日

同じレシピで作っても、作った人によって味が変わります。

ルセット先生のは、深みのある味。
メランジェ先生のは、まろやかな味。
ジャックさんのは、素直な味。
私のは……、どう思われているんだろう……。

昨日、冷凍の銀菓宝果で仕込んだソースができあがりました。
ルセット先生はひとさじ口にすると、にっこりして、「ん、サラの味だね」と言われました。
「失敗?」と聞くと、
「ううん。できてるよ、……サラの味で」と。
どういうことなんだろうと思って、自分でもひとさじ味見してみました。
確かに、ルセット先生が作られていたのとは少し違いました。
でも、何が違うのかよく分からなくて、もう ひとさじ味見しながら考えていると、
ルセット先生が、「んー、そうだなぁ……。僕が作ると重い味になるんだけど、サラのは透明な味」と言われました。

「何か足りないってこと?」
ルセット先生は腕を組んで、おおげさに うなずいて、「うん! 足りない!」と。
「え!? 何が?」
ルセット先生はわざとらしく にやり として、「悪女っぷり」と。
「悪……女?」
先生、何言ってんの?
でも、先生はまだ続けてる。
「そ! もうちょっと悪女になれば重さが出て、深みのある味になるよ」
ルセット先生がそんなこと言うのなら、こっちだって言ってやるんだ!
「じゃあ、ルセット先生は悪い男なの?」
「そうだなぁ……。悪い男かもね。サラは透明過ぎてすぐだまされる」
「……いいもん!」
すぐに言い返せそうな言葉も見付からなくて、そのまま ふくれていました。
しばらくして、ルセット先生が私の顔を覗き込んでこられました。
「サラがだまされてたら、すぐ助けに行くよ」
ちょっと嬉しかったけど、何か仕返ししたくて、
「そんなこと さらっと言っちゃうなんて、やっぱり悪い男かもーっ!」って言ってやった。

そう、『言ってやった』なんだもん。
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