サラの日記660(こぼれてくる涙を、火傷(やけど)のせいにしました。)

銀菓神暦2017年1月25日

実家の菓子工房ミヤマエで仕事をしている時も、
研究室に居る時も、
城に居る時も、
気が付いたらルセット先生のことを目で追っています。
昨日のあの夢が、いつか本当のことになってしまうんじゃないかと心配で。

で、とうとうルセット先生に叱られてしまいました。
<サラ! 今やるべきことに集中しろ! でないと周りに悟られる>
その波動は、いつもの穏やかなルセット先生ではありませんでした。
冷たくて、とがっていて、柔らかさのかけらも無い。

そんな風にされたら、余計にルセット先生のことばかり追ってしまいます。
本当にこのまま突然居なくなってしまうんじゃないかと心配で。

涙が出そうになるのをごまかすために、炊いていたシロップをわざと手の甲にこぼしました。
「熱っ!」
そうやって、こぼれてくる涙を、火傷(やけど)のせいにしました。
見ていたジャックさんが薬草で手当てをしてくれました。
「サラちゃん、なに泣いてんだよ。こんなの いつものことじゃん」