サラの日記633(「ごめんね……」)

銀菓神暦2016年12月29日

「本当は一緒に居たい……」
自分の口からこぼれるその声で目が覚めました。
聞いたばかりの時は、冷静で平気でした。
でも今は……。
頭の中は、ルセット先生が火星支局に行ってしまわれることでいっぱいです。
心の中も、ルセット先生が火星支局に行ってしまわれることでいっぱいです。
涙で濡れた頬がルセット先生の指で拭われて(ぬぐわれて)、ルセット先生の手のひらで温められます。

「ごめんね……」
ルセット先生は静かにそう言われました。
私が泣いているとルセット先生の方が苦しくなるってことは分かっています。
でも、涙を止める方法が見付かりません。