サラの日記612(「じゃ、ひどくならないうちにこれ飲んで」)

銀菓神暦2016年12月8日

菓子工房ミヤマエで焼き菓子を作っていても、メランジェ製菓室でシロップを炊いていても、少しめまいを感じる一日でした。
で、メランジェ製菓室を出て、中庭で休憩しようと思って……、そこから記憶がありませんでした。

目が覚めたらルセット研究室のソファでした。
机に向かって何かを書いているルセット先生の後ろ姿が見えて、テーブル席でお茶を飲みながら本を読んでいるマヤちゃんと目が合いました。
「あ! サラちゃん、大丈夫?」
「……う、うん」
その話し声で、ルセット先生も、私が目を覚ましたことに気付かれました。
「この寒いのに、中庭のベンチで寝てたらしいよ。着装もせずに。マヤさんが見付けてくれたんだ。……無理してないか?」
「うん……。ちょっと風邪っぽかっただけかな……」
「じゃ、ひどくならないうちにこれ飲んで」
ルセット先生は銀菓宝果の飲み物が入ったカップを差し出してくださいました。