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サラの日記578(ルセット先生の声が、薄い壁の向こう側からのような響きで聞こえます。)

銀菓神暦2016年11月4日

「さあ、今日は仕上げようか」
ルセット先生は張り切った声です。
ルセット先生は私が持っていた闇の西瀬忍をひょいと手に取り、吹きながら姿を消されました。
しばらくすると、「はい、やってみて」とルセット先生が姿を現されました。

青紫色の光の粒で闇の西瀬忍を包み込み、目を閉じてそっと息を吹き込みます。
――うまくいきますように――

「いいよ。それでいい。できてるよ、サラ」
ルセット先生の声が、薄い壁の向こう側からのような響きで聞こえます。
<怖い。戻れない……>
<大丈夫。今感じている闇の波動を断ち切るんだ>
<……だめ。できない>
<切れ! 気をしっかり持つんだ! 飲み込まれるな!>

気が付くと、ルセット研究室のソファの上でした。
「……だから秘儀なんだ。誰にでも使える技じゃない。教えておいてなんだけど、サラにもあまりおすすめしない」
ルセット先生は心配そうに私の顔を覗き込みながら、そんなことを言われました。
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