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サラの日記465(ルセット先生は、部屋で用事をしていたウィルさんにも目線を送りました。)

銀菓神暦2016年7月14日

夕食後、城のルセット先生の部屋に、ジャックさんが訪ねてきました。
「俺さあ、夏休みの間、あっちに行ってみていいかなぁ……」
「あっち?」
ルセット先生は、ドアの前で立ったまま話し始めたジャックさんをソファへと促します。
「元の兄貴ん家」
私も、ジャックさんの向かい側に、ルセット先生と並んで座りました。
「もしかして、ゾエさんと暮らすの?」
「ん、まあ、もちろん公にはできないんだけど、もしも俺とゾエちゃんが公私ともにパートナーになることがあったら、ホントにうまくやっていけるのかどうか、確かめておきたいんだ」
「王には話したのか?」
「いや、まだ」
「ちょうどいい。ジャックのことと併せて、僕も相談したいことがある」
ルセット先生は私に目線を送ってこられながら、そう言われ、さらに続けられました。
「サラと一緒にここを出ようと思っている」
ジャックさんの目が真ん丸くなって、動きがぴたりと止まりました。それから、せきを切ったようにしゃべり始めました。
「出る? どこへ? 王位は? 継ぐんだろ? サラちゃんのために。サラちゃんがいるのに、また自分の勝手で出ていくのかよ!」
私は慌てて間に入ります。
「違うのジャックさん! 私が頼んだの! 実家の、菓子工房ミヤマエを拠点にしたいって、私が頼んだの!」
「……えっ……、そ、そうなの? ……サラちゃん、ここは窮屈?」
ジャックさんが上目づかいに私を見ています。
「ううん。とっても気に入ってる。みんな優しいし。でも、私たちの立場じゃ、やっぱり堂々とは居られない」
「……だから、一度、ジャックのことと併せて、王に相談したいと思っている」
ルセット先生は、部屋で用事をしていたウィルさんにも目線を送りました。
ウィルさんはこっくりとうなずかれました。
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