サラの日記381(「無理に立ち向かう必要はありませんが、……逃げると辛くなりますよ」)

銀菓神暦2016年4月21日

メランジェ製菓室の窓から、
雨の中、ツグミさんが中庭をきょろきょろしながら歩いているのが見えました。
ツグミさんが私に気付いた様子なのも見えました。
ちょっと嫌な感じがしたので、急いでメランジェ研究室の準備室にもぐり込みました。

しばらくして、メランジェ先生とツグミさんの話し声が聞こえ始めました。
「ルセット先生はこちらにはいらっしゃいませんか?」
「ルセット先生はほかの附属校にご出張中ですよ。何かご用事ですかね? そのびしょ濡れを乾かしますか?」
「いえ……。失礼します」

ドアの閉まる音のあと、メランジェ先生の足音が準備室の方に近付いてきました。
準備室のドアがノックされて、メランジェ先生が入って来られました。
「無理に立ち向かう必要はありませんが、……逃げると辛くなりますよ」