サラの日記343(シロップの鍋をかき回しながらです。)

銀菓神暦2016年3月14日

メランジェ研究室に行ったら、メランジェ先生が背中で微笑んでくださっていました。
タツキちゃんも、ほっとした表情です。
もちろんジャックさんも元通り。

小さな鳥居を通して、ケンジさんに報告しました。
またジャックさんに色々言われると面倒なので、シロップの鍋をかき回しながらです。
<ジャックさんとは仲直りできたみたいです>
<そうですか。安心しました。……あの>
<はい>
<いえ、なんでもないです。……こういう交信って、やりづらいですね。思ったことが全部サラさんに伝わってしまう>
<伝えてください。なんでも。もう、ちゃんとしたアウトサイド・パートナーですから>
<はい、分かりました。……では……、こういう交信は苦手なので、また会ってください。直接お話しする方が楽です。あ、あの、……ルセット先生やジャックさんたちと一緒で構いませんから>
<大丈夫ですよ、私1人でも。でも、そうですね。私もその方がお話ししやすいです。……ジャックさんに変に詮索されなくて済みますから>
私がそう伝え終わると、ケンジさんの笑い声が伝わってきました。

そうしているうちに、シロップの泡が大きくなってきました。
<あの、そろそろ終わります。シロップが煮立ってきちゃって……>
<了解です。……実は、サラさんの今の状況、なんとなく分かるんですよ>
ケンジさんは笑っていらっしゃいました。
<私も……、私も分かるんですよ。研修、怠けないでくださいね>
<はいっ! ……じゃあまた>
ケンジさんが慌てて研修に戻られる様子を感じました。