サラの日記341(「ジャックさんとは仲良くしてくださいね。僕を悪者にしてくださっても構いませんから」)

銀菓神暦2016年3月12日

やっぱりジャックさんと一緒に居るのは息が詰まりそうなので、
メランジェ研究室には行かずに、モンテ研究室に行ってみました。
ケンジさんの姿が無かったので、ほかに行こうとしましたが、
モンテ先生がお茶を入れてくださったので、そのままモンテ先生とお話ししていました。

「サラさんのおかげで、ケンジを安心して送り出すことができますよ」
「え、はい……」
「彼は誰にも頼ろうとしない割に繊細なのでね、誰か正式に組める相手が居れば、そういった面の支えになるのではと思っていたのですよ」
「……」
「いいんですよ。相手が居るというだけで」
「はい……」

そうしているうちに、誰かがモンテ研究室に入って来られました。

「あ、サラさん」
ケンジさんが嬉しそうに笑ってくださいます。
モンテ先生がカップをもう1つ用意して、ケンジさんのお茶も入れてくださいました。

「今日はモンテ先生に?」
「いえ。……ジャックさんと一緒には居づらくって」
ケンジさんだけに聞こえるぐらいの小声で答えました。
モンテ先生は席を立って、準備室の方へ入っていかれました。
そのあと、ほかの研究生の方が入って来られるまで、ケンジさんと2人でお話ししていました。

ケンジさんが最後に言われました。
「ジャックさんとは仲良くしてくださいね。僕を悪者にしてくださっても構いませんから」