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サラの日記316(「どちらの迷いですか? 組む方? 組まない方?」)

銀菓神暦2016年2月16日

モンテ学長の研究室を訪ねました。
ルセット先生の現在の状態を話して、今期の試験結果も教えていただきました。
取り敢えず、全科目合格点が取れていました。
マヤちゃんとルシアちゃんへはモンテ先生から連絡していただけるとのことだったので、お願いしてきました。
用件は一通り済んだので、研究室を出ようとすると、モンテ先生に呼び止められました。
「サラさん?」
「はい」
「すでにご存じだとは思いますが、ルセット先生は研究生だった頃から単独で無謀なことをやってしまうようなところがある人でね……」
「はい……」
「まあ、今回は命があったので良かったのですが……。こんなことを言うと、んー、あれなんですが、セカンド・パートナーを組んでおく気はありませんか?」
「……え?」
「万が一の時の保険です。ルセット先生を信用していないわけではないのですが、少々無謀が過ぎる。私の研究室に いいのが居るんですがね。会うだけ会ってみませんか? アロゼとは相性がいいはずです。丁度そろそろここに来る時間なんですよ」
「あの……、あの……、急なお話で……、そういうのは私の考えだけで今すぐ決められません。ルセット先生に相談してからにさせてください」
「どちらの迷いですか? 組む方? 組まない方?」
「……どちらでもないんです。あの……、いえ、それもルセット先生に相談してからにさせてください」
そう言いながら、私の頭の中にはケンジさんのことが浮かんでいました。
もしも誰かとセカンド・パートナーを組むことになるのなら、
相手は……モンテ先生が薦めてくださる人ではなくて、ケンジさんがいい。
そろそろ研究室に来るという誰かに会ってしまわないように、早足でその場をあとにしました。

中庭の辺りまで歩いたところで、向こうから見覚えのある人影が近付いてくるのが見えました。
「こんにちは、サラさん。……会ってしまいますね」
ケンジさんが鼻をくしゃっとしながら にっこりされました。
「そう……ですね」
私も にっこり返しました。
私もケンジさんも、それ以上の話をすることなく、それぞれの方向へ歩いて行きました。
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