サラの日記302(ルセット先生の意識体が、すごい勢いで癒しのアロゼを吸い取っていくのを感じました。)

銀菓神暦2016年2月2日

午後から『銀菓神装の理論と実習』の試験でした。
実習の方は講義時間中に数回試験があったので、今日の試験は記述のみです。

試験中に何度か意識が遠くなりました。
ルセット先生の意識体が、すごい勢いで癒しのアロゼを吸い取っていくのを感じました。
取り敢えず ささっと一通り書き上げて、意識がはっきりしている合間合間に見直しをして仕上げました。

でも……、
試験時間が終わった時のことを覚えていないんです。
気が付いたら医務室のベッドの上でした。
見回すと、ジャックさんの後ろ姿が見えました。

「……ジャックさん」
「あ、サラちゃん、気が付いたんだ。もう、びっくりしたよぉ。いきなり椅子から転げ落ちて、そのまま倒れてるんだから」
「そう……だったんだ。……ねぇ! このこと、ミシェルには言わないで! お願い!」
「う、うん……。いいけど、どうして?」
「倒れちゃった原因は分かってるの。でも、心配掛けたくない……」
すると、ジャックさんは下を向いて、チッと舌打ちをして、
「俺もさ、銀菓神使エルブの名を語る者として、なんとなく分かってるんだよ。最近のサラちゃんの不調の原因。……兄貴、鈍い(にぶい)からさぁ、あんまり無理すんなよな? あーあ、俺がサラちゃんのパートナーだったら、サラちゃんをこんな目に合せないんだけどな……」
と、私の髪を撫でてくれました。

ジャックさんは、私がルセット先生のために銀菓神使の力を使っていることには気付いているようですが、ケンジさんのことには気付いていないようです。
少しほっとしました。