サラの日記292(ご都合が良ければ図書館の裏へ。)

銀菓神暦2016年1月23日

出なければならない講義は午前中だけでした。
午後からは……
図書館に居ました。
図書館に居れば、この前みたいにケンジさんに会えるかもしれないと思って。
それに、モンテ研究室の辺りを うろうろしているよりも言い訳できる。
図書館で試験勉強していた……って。

――言い訳? 言い訳って必要?――
私はただ、漏れてしまっている力の再利用のことでケンジさんにお世話になっているだけ。
ケンジさんが銀菓神使ミエットで、そういう術を使える人だから。
ルセット先生の意識体に癒しのアロゼを掛け続けながら、他のことにも力が使えるように、銀菓神使ミエットの力で助けてもらっているだけ。

――うん。やっぱり言い訳は必要――
第三者の勘繰り(かんぐり)があっては困る。
ケンジさんとのことで妙な噂が立つのは困る。
そういうんじゃないんだから。

誰かが、机の上に紙切れを落としながら通り過ぎて行きました。
『力の漏れが目立ち始めています。ご都合が良ければ図書館の裏へ。ミエット』

冷静さを装って、なんでもない表情を作って、図書館の裏に行ってみました。
別にそんなことしなくても私は冷静だし、なんでもないのだけれど……。

ケンジさんが にっこりしながら おじぎをして、
「明日はお休みですよね? 2、3日大丈夫なようにしておきますよ」
と迎えてくださいました。