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サラの日記289(「モンテ研究室のケンジです。銀菓神使ミエット」)

銀菓神暦2016年1月20日

図書館で勉強していたら、視界の隅の方で気になる人影が……。
こちらを ちらちら見てる。
私のこと興味半分で見てる人かな? って思って、特に気にしないようにしていました。
なんだか居心地が悪くて、やっぱりメランジェ先生の研究室に行こうかなって立ち上がった瞬間、その人影がすごい速さで近付いて来ました。
びっくりして固まっていたら、その人が話し掛けて来られました。
「サラさん、ですよね?」
「え? あ、はい……」
ひょろっとして色白で、物腰の柔らかい人。
どこかで見たことのある人だなぁって、一生懸命思い出そうとしていたら、
「モンテ研究室のケンジです。銀菓神使ミエット」
と、にっこりしてくださいました。
「あ! ミカンの作業の時の!」
「ありがとう。覚えててくれたんですね。それで……あの、大変言いにくいんですけど……」
ケンジさんは私の方を見たり目をそらしたりしていらっしゃいましたが、意を決したように棒読み状態でこう言われました。
「漏れてるのが見えるんです!」

「ん? 漏れてる?」
何が漏れてるんだろうと首をかしげていたら、ケンジさんは、
「力が……漏れています」
と言いながら、私の周りの空気をつかみ始めました。
ケンジさんの話は続きます。
「力、遠隔で使ってますよね? 目的地まで飛び切れなかった力が、サラさんの周りにたくさん漏れてるんです。これ、集めると 再利用できますよ、ミエットの力でなら。すみません……。王太子殿下のご婚約者でいらしゃる方に偉そうなことを」

ケンジさんの話を聞きながら、私の頭の中は高速回転していました。
――力が漏れてる? 再利用? ……2つ同時に術を使えるだけの力になるかもしれない――
次の瞬間、私はケンジさんに頭を下げていました。
「お願いします、再利用。私を助けてください。お願いします」
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