サラの日記200(つまりこれは、使うとどちらにも苦しい技。)

銀菓神暦2015年10月23日

早朝の地下製菓室。
この間の逆パターンを練習しました。
私の中のルセット先生の意識体が優勢になっている時に、ルセット先生の意識体に引っ込んでもらって私の意識体を優勢にする練習。
「これを使うようなことにはさせないけど、緊急時用に一応ね」
ルセット先生は穏やかに微笑みながらそう言われました。
反対の、
ルセット先生の中の私の意識体が優勢になっている時に、ルセット先生の意識体が無理矢理優勢になって出て来るっていうのも体験しました。

出て来る側が、優しく勢いよくいかないと、引っ込められる側は引きちぎられるように苦しい。
引っ込められる側が全てを委ねて(ゆだねて)くれないと、出て来る側は張り裂けそうに苦しい。
緊急時にそんなこと考えていられないと思う。
つまりこれは、使うとどちらにも苦しい技。
緊急時用。

だるくて重くて くたくたで、1時間目の授業には出られない……って思っていたら、
「さ、これ飲んで」
ルセット先生が銀菓宝果の飲み物をくださいました。

「サラ?」
銀菓宝果の飲み物を飲んでる私をルセット先生が覗き込みました。
「なあに?」
グラスに唇を当てたまま答えました。
「それ、もう自分で作れるよね?」
「ん? うん……」
色んなことが頭をよぎって、ちょっと不安になりました。
「ん、いや、もしも僕の留守中に切らしちゃっても大丈夫だよね……って思っただけだよ」
ルセット先生はいつものように、私の瞳に優しい視線を注ぎ込みながら、髪を撫でてくださいました。