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サラの日記176(研究室に戻って来られたメランジェ先生の顔を見たら、何かがほっとしました。)

銀菓神暦2015年9月29日

放課後、植物館に寄ってみたら、先客が……。
ジャックさんとタツキちゃんが しゃがみ込んで話しているのが見えました。
気付かれないように そーっと出て、メランジェ先生の研究室を訪ねました。
なんだか、今日の居場所は ここしかない。
メランジェ先生は いらっしゃらなかったのですが、鍵は開けてくださっていたので、中に入って ぼんやりしていました。
ぼんやりはしているけど、頭の中はジャックさんとタツキちゃんのことでいっぱい。
ぼんやりしたいけど、ぼんやりできない。

「おやっ、サラさん。放課後にここなんて、めずらしいですね」
研究室に戻って来られたメランジェ先生の顔を見たら、何かがほっとしました。
メランジェ先生はお茶を淹れてくださいました。
波打つお茶の表面を見詰めながら、メランジェ先生がおっしゃいました。
「なるほど。この波紋からすると……、サラさん、何かお困りですね」
メランジェ先生って勝手にそんなこと見ちゃうんだ……って、少し戸惑ったけれど、メランジェ先生になら打ち明けてもいいかなって思って、うなずいてみました。
「私がルセット先生とパートナーの契りを結んだ時には何も悩まなかったんですけど、気が付いたら、周りの人たちのパートナー組みのことに巻き込まれてしまってて……」
「そう言えば、今度の研究生たちも そんな時期になりましたか……」
メランジェ先生は そう言いながら天井を見上げられました。

「あの……。もしも波動の合わない者同士がパートナーを組んだら、やっぱりうまくいかないんでしょうか」
「んー、そうですねぇ……。銀菓神使としての力が弱まったり、使えるはずの技が使えなかったり……といったことはあるでしょうね。ただ、……波動が合う者同士ならうまくいく……とも限りませんからね。毎回難しいんですよ。回避のために、慣習のパートナーが欠番である称号を選ぶ人もいます。6年前のルセット先生のようにね。……ところで、誰と誰が?」
「タツキさんをめぐって、ジャックさんとグラセさんが……」

メランジェ先生はお茶のお代わりを注がれました。
メランジェ先生は、また、お茶の波紋を読まれているようでした。
「……大丈夫ですよ、サラさん。彼らは本当は分かっています。けじめをつけるための儀式のようなことをやっているだけですよ」
「じゃあ、誰が誰と?」
「それは彼らが決めることです。ここでは何も分からない」

<サラ? どこに居る?>
ルセット先生からメッセージが届きました。
<メランジェ先生の研究室>
<ジャックがまた倒れたんだ。連れて帰るから手伝って>
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