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サラの日記175(タツキちゃん以外の人を見付けるために、わざと自分の気持ちをゾエさんに向けて、ゾエさんを追いかけてた?)

銀菓神暦2015年9月28日

ジャックさんとタツキちゃんの間に流れる微妙な空気。
見ているこっちの息が詰まりそう。

全然知らなかった。
ジャックさんが、そんなになる程タツキちゃんを想っていたなんて。
もしかして、パートナー候補がいるタツキちゃんを忘れるために、
タツキちゃん以外の人を見付けるために、
わざと自分の気持ちをゾエさんに向けて、ゾエさんを追いかけてた?
ジャックさんって、いつも ひょうひょうとしているから、全然気付かなかった。

放課後の構内に、タツキちゃんの姿はありませんでした。

メランジェ製菓室にでも行こうと思って廊下を歩いていたら、反対側から歩いて来ていたジャックさんが、急に力が抜けたように倒れ込むのが見えました。
駆け寄って抱き起こすと、
「昨日、力を使い過ぎたみたい……」
と、ジャックさんは力の無い笑みを浮かべて目を閉じてしまいました。
<ミシェル! ジャックさんが倒れたの! 来て!>

ルセット先生はジャックさんを抱えて研究室に連れて行くと、
「ん」
と、銀菓宝果のソースで作った飲み物が入ったグラスをジャックさんに差し出しました。
ジャックさんはグラスの中身を飲み干すと、その場のソファで眠り始めました。

ルセット先生は、ジャックさんの寝顔に目をやりながら
「グラセは研究生の頃から切れ者だったんだ。そこに6年間の現場経験を積んでる。銀菓神使にもなっていないジャックが勝てる相手じゃない。サラならどうする? 波動も合わない、力も無いやつと、自分の技を失うリスクを背負ってまで、パートナーの契りを結べるか?」
と、静かにたずねられました。
「……もし私なら……、ミシェルが今のジャックさんのような立場なら……、技を失うことよりもミシェルを失うことの方が大きいと思えたら……、結べる。ミシェルが私を選んでくれさえすれば」
私がそう答えると、
「選ばなかったら?」
と、ルセット先生は寂しそうな視線を私に向けられました。
「……置かれた場所から、ずっと想ってる。……そうするつもりだったことがある」
そう言いながらルセット先生の瞳を見つめ返すと、
ルセット先生は、唇を、私のおでこに軽く当てられました。
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