スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

サラの日記155(ルセット先生が銀菓神局に申請していた、銀菓神使の権限でプラクミーヌに立ち入ることの許可が出ました。)

銀菓神暦2015年9月8日

ルセット先生が銀菓神局に申請していた、果樹園の保護と管理という銀菓神使の権限でプラクミーヌに立ち入ることの許可が出ました。

夕食のあと、屋上の鳥居のところに行って、銀菓神使スーツを着装したルセット先生が、プラクミーヌの領地となったミカン畑に入って行かれるのを見守っていました。
人の気配が無いのと同時に明かりも無いし、ルセット先生の銀菓神使スーツは黒が基盤のデザインなので、木々の間に入ってしまわれると、見失ってしまいそうでした。

戻って来られたルセット先生は、
「暗くてよく見えなかったけどね、木々や青い実たちの懐かしい匂いがして、またここに来れたんだなぁって感じて、嬉しかったよ。大学院の仕事が休みの日に、今度は朝から行ってくる」
と、とってもいきいきとした表情をされていました。
「銀菓神使スーツを着装してるのに、匂いが分かるの?」
「うん。分かるよ。分かる。……いつか、サラも行ってみれば分かる」
ルセット先生はしばらくの間、鳥居の下に映したままのミカン畑を、じっと動かずに見詰めていらっしゃいました。

ルセット先生は、部屋に戻ってからも、大きく窓を開けて、ここからでは見えるはずはないのに、ミカン畑の方角を、にっこりと微笑みながら見詰めていらっしゃいました。

ルセット先生を好きになったら、護ら(まもら)なければならないものの規模が、こんなにも大きくなった。
以前の私なら、そんなこと誰かに任せておけばいいって思ってたに違いない。
自分の中のことだけで精一杯だった。
外を見ようとしたことが無かったから、
外を見ようとしても、うまく見ることができなかったから、
自分の中のことだけで精一杯だと思い込んでた。
だけど今は……、
今は、ルセット先生と一緒になら、少しは外を見られるんじゃないかと思える。
ルセット先生と一緒になら、私を私の中に閉じ込めてしまう何かから、抜け出せるんじゃないかと思える。
外を見たいと思う。
抜け出したいと思う。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。