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サラの日記150(「せっかく音を飛ばせるのに、音に心が乗ってない。ただ音が飛んでるだけ」)

銀菓神暦2015年9月3日

意識体でプラクミーヌに飛んでいるルセット先生を見学しながら延し棒横笛の練習をしました。

帰って来られたルセット先生が、
「サラ。もしかして、笛の音を意識体と同じように飛ばせるようになってる?」
って、私の顔と延し棒横笛を交互に覗き込まれました。
ばれちゃった……と思いながら黙っていたら、
「鳥居の向こう側から、サラの笛の音が聞こえたよ」
って教えてくださいました。
どう答えていいのか思い付かなくて、そのまま黙っていたら、
「ただね……。ちょっと足りない」
と話を続けられました。
『足りない』って何のことだろう……って、そのまま聞いていたら、
「せっかく音を飛ばせるのに、音に心が乗ってない。ただ音が飛んでるだけ」

自覚はしていたので、黙ってうなずきました。
だけど、これはルセット先生に言われるまでもなく、ずっとずっと以前から気付いていたこと。
ルセット先生と出会わなければ、家族以外の人との打ち解けた会話なんてできなかったかもしれないし、学校外での知り合いや仲間なんてできなかったかもしれない。
やっと……、やっと、家族以外の人との会話や、学校外での仲間がいるという状況に慣れてきたところなのに、『音に心が乗ってない』なんて……。
素直に聞かなきゃっていう気持ちと、言われたくないっていう気持ちが渦を巻いて、胸が苦しくなりました。

取り敢えず形だけでも言葉のやり取りができるようにって頑張って、
言葉で自分の気持ちを表現できるように頑張って、
やっと、心と言葉が繋がって来つつあるところなのに、
やっと、ここまでたどり着けたばかりなのに、
『音に心が乗ってない』なんて、
今の私には、やりたくてもできない、そんなことを、例えルセット先生にでも、
……言われたくない。

――言われたくない――

ルセット先生は私に背中を向けて、意識体で話し掛けてこられました。
<いつか……。いつか、そのうちでいいんだ>
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