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サラの日記116(このままのルセット先生でいて欲しいから、)

銀菓神暦2015年7月31日

試験は「銀菓処方学」と「古典製菓実習5」の2科目でした。
どちらもルセット先生の科目。
当たり前の話だけど、今日は、試験が終わるまでメッセージを送り合うのは禁止。
メッセージを送り合えることは、メランジェ先生にもジャックさんにも話していませんが、後々ばれた時に問題になってもいけないので、ルセット先生がブロックを掛けられました。
試験が終われば、また伝え合えるようになるのだけど、いつもできていることが できなくなるっていうのは、やっぱり心細い。

「銀菓処方学」は筆記試験。
「古典製菓実習5」では、クリームの絞りだけで立体の装飾物を作るという課題に取り組みました。
ルセット先生は、課題の副評価員をメランジェ先生に頼まれていたようで、私の作品はメランジェ先生が評価してくださいました。
だけど、やっぱり、とってもやりにくい。
意識し過ぎて息が詰まりそう。
早く院の課程を修了してしまいたい。

試験は2科目とも午前中に終わって、お昼休みになると同時にルセット先生からメッセージが届きました。
<サラ? ブロック解除完了ーっ>
ルセット先生は笑っていらっしゃしました。
<あ、ルセット先生? はぁ……。すっごーく疲れたぁ、気持ちが……>
<僕もだよ。もう、へとへと。お昼、地下に来る? ウィルがサラの分も用意してくれてるんだけど>
<うん、行く!>

宝石箱みたいなお弁当箱が2つ。

やっぱり、何だかんだ言っても、ルセット先生は身分に守られている。
家を出たと言っても、侍従が居る。
本当の独りを知らない。
仕事だって、銀菓神使の教官という、温室のような環境に守られている。
私と居るとこを選んだために、それが壊れるようなことがあってはいけない。
ルセット先生は私を守りたいと言ってくれたけれど、
私もルセット先生を守りたいと思う。
私と居ることを選んだために、ルセット先生が変わらなければならなくなるようなことにはしたくない。
私は……
ルセット先生に、このままのルセット先生でいて欲しいから、ルセット先生と居ることを選ぶ。

向かい合わせは落ち着かないから、今日も横に並んで座りました。
「ごちそうさまでした。ウィルさんに、『おいしかった。ありがとうございます』って伝えておいて」
「うん、伝えとくよ」
ルセット先生の笑顔は、いつも穏やかです。
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